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書の歴史⑫~褚遂良☆☆

みなさんこんにちは。

書道教室『墨咲』の近藤朴咲です。

 

今日は、初唐の三大家の最後の一人”褚遂良”(ちょすいりょう)についてです。

三人の中ではぐっと若い褚遂良ですが、やはり王羲之の書を非常に良く勉強していました。

王羲之の書を好んだ太宗皇帝の収集した作品を見て、それらが本物か偽物かを見分ける力も優れていたそうです。

褚遂良の代表作は”雁塔聖教序”です。

褚遂良の作風は、欧陽詢のするどさと虞世南のやわらかさを合わせたようなものだと言われたりしますが、作品によって全く別人のような書き方をしています。

”孟法師碑”の楷書は、するどさとやわらかさの中間のような字で書いてあり、“雁塔聖教序”の楷書は、とても軽妙な踊るような書き方をしています。

”枯樹賦”では、重厚で深みのある美しい行書を書いています。

このすべてを含めて、褚遂良は、欧陽詢・虞世南と並んで称されており、この三人が「初唐の三大家」なのです♪