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書の歴史⑥

みなさんこんにちは。

手稲の書道教室「墨咲」の近藤朴咲です。

 

今回の書の歴史は、臨書について少しお話ししようと思います。

”臨書”という言葉は、ある程度の書歴を積んだ方なら一度は耳にしたことがあると思います。

そもそも”臨書”とは・・・有名な古典の書を見て真似をして書く事をいいます。模写ですね。

その方法は大きく二つに分けると「形臨」と「意臨」があります。

形臨は、形をそのまま似せて書くことで

意臨は、本人の気持ちや息遣いを読み取り、込められた思いを再現する

という書き方です。

臨書の進め方としては、まず形臨から入り、好きな字も嫌いな字も真似て書く事から始まります。嫌いな字を似せて書く事はとても難しいものですが、続けて行くうちに形を寄せていけるようになり、やがて本人の思いや息遣いが感じられるようになるのです。

そしてここから、臨書をしてきた成果が現れ始めます。

様々な字形を真似ていると、様々な”線”が引けるようになっていくのです。それにより、ひとりよがりの書になることを抑制しつつ、作品づくりの幅が膨らむのです。

書歴を積むと自分の限界が見えてしまう時があります。そんな時こそ臨書をする意味が大きく感じられるチャンスだと、私は思っています(^^)